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遅まきながら、「ADLIB」のこと(今日は長いよ)

先月の段階で報道されていたことだけど、音楽雑誌「ADLIB」がついに終わってしまいました。



ADLIB (アドリブ) 2010年 05月号 [雑誌]/著者不明




僕が音楽ライターになったのは1994年で、その年からだから16年お世話になったことになる。
だから、いろいろ思うところがある。



率直にいって、ものすごく原稿料の安い雑誌でした。
原稿料のいい音楽雑誌なんかないけど、そのなかでも飛び抜けて低かった。
しかも業界的には、「広告を出すことが大前提のセコい雑誌」と見られていた。



でも、僕はこの雑誌を評価していた。
90年代後半に音楽専門誌の閉鎖性に疑問を感じてほとんどの媒体から撤退したんだけど、それでも「ADLIB」で書き続けたことには理由があった。



まずは「広告云々」について。
「コアであること」で知られているような音楽雑誌に限って、裏ではもみ手で「広告くださ~い」ってなことをやっていた。
それを見ていたから思うんだけど、

1:「コアなふりして裏で媚び売りまくり」な専門誌
2:「広告ありきです」と言い切って間口は広い「ADLIB」

どっちが潔い?
僕は2だと思った。



そして、上でも触れた「間口」の問題。
はっきりいうけど、コアなスタンスをとることは一番楽です。
それは、自己満足を肯定できる方法論だからです。
異論もあるだろうが、僕はそう思う。

でも「それを知らない人に価値を伝える」ことの方が重要であり、同時に難しく。
「ADLIB」は、そこにいたわけです。
そして、同じ景色が見える場所にいたから、僕は共感できたわけです。



あー、長文になっちゃったな。
でも、それくらい思いは強かったわけで。



そして、今日ちょっとうれしいことがあった(まだ続くよ)。
えっとね、70年代のウェスト・コーストにこういうバンドがいたんです。




フォーク・イット・オーヴァー(紙ジャケット仕様)/セクション


当時セッション・ミュージシャンとして大活躍していたダニー・コーチマー(g)、クレイグ・ダーギー(key)、リーランド・スクラー(b)、ラス・カンケル(ds)からなるバンド。
ジェイムス・テイライーやデヴィッド・クロスビーも参加したこのサード・アルバムは、特に大好きでした。



10年くらい前、特集掲載のため「ADLIB」にお貸ししたんですよ。
ただ、お貸ししたものはきちんと返してもらえたんだけど、これだけは別で、ずっとわからずじまいだったんです。


で、「休刊という事態なだけに言いづらいなあ」と思ったんだけど、大切なレコードだったから当時の担当だったH田さんに「返していただけませんか?」とご相談した。



10年前のこと、いまさら持ち出されても……って感じですよね?
事実、ブツは見つからなかったみたいなんだけど、今日H田さんから直筆のメッセージつきで宅急便が届いて。



$印南敦史の武蔵野日記
わざわざ、探して買って返してくれた。
ミスは誰にでもあるから仕方がないと思うんだけど、ここまでしたくれた気持ちがうれしい。


結果的には、よけいに「ADLIB」の終わりを実感することになってしまったけれど。



$印南敦史の武蔵野日記
久しぶりに、いま聴いてる。
最高!
やっぱりアナログは音がいいし、記録できない思い出まで再生してくれる。




楽しいことがいろいろあったな。
「ADLIB」編集部のみなさん、本当にお世話になりました。




$印南敦史の武蔵野日記
H田さんからの、最後の原稿依頼用紙。

「長らくお世話になりました。最後のディスク・レビューよろしくお願いします」
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1 ■真っ先に…

ディスクレビューから読む、変な読者の一人でした(笑)。読んでから、タワレコに足を運ぶ楽しみが、減って淋しくなりますが、また、違う形での印南さんの発信する情報に期待してます。読者の一人として…感謝!。

2 ■1977年~1984年まで

続けて買ってました。私のSoul/FUNK/Jazz-Fusion等の知識はこの【ADLIB】紙とSoul Trainで得たものが大きいです。

とうとうその歴史に終止符を打つ時が来たのですね...

私が買い始めた時はまだ季刊でした。3ヶ月が待ち遠しくってね。バックナンバーも結構買い集めて創刊号まで持ってますよ。

【ADLIB】さん、本当にお世話になりました、ありがとうございました。

3 ■ADLIB

私も一時期かなりADLIBにお世話になったと言うかFUNKを聴くきっかけはADLIBでした。


レビューを読んで家から一番近い小さなレコード屋に行って取り寄せてもらってました。

今も何冊かは手元に残してあります。

いつからか読まなくなり、以前本屋で見かけた時は懐かしく思いましたが休刊になってしまったんですね。
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